書籍の電子化ですが、以前から進めてきた楽譜の方もその勢いは増し、沢山の曲を持ち歩く時でもiPad Pro一つで出向くことができる様になりました。
分厚い曲数を多数持ち歩いていた以前の事を考えますと、なんだかニヤけてしまいます。
さて、従来の紙でできている楽譜を使っていた時でしたら、軽量な折りたたみ譜面台でもそこそこ安定していたのですが、A4ほどのタブレットになりますと、重量もあり、転倒の危険性も増します。
軽量な譜面台は高重心となり、タブレットを置くのに適していないので、しっかりとした譜面台をお勧めします。
今回ご紹介します譜面台は、折りたたみ式で尚且つ大変しっかりした構造のものですが、その前にGVIDOについて一言。
13.3インチの2画面電子ペーパー採用。サイズと質感はまさに紙の楽譜です。
カーボンファイバー製のボディは660gと軽く、落下にも強い耐久性を持っています。
また、フラットヒンジにより左右の画面を平らな状態で見ることができます。https://www.gvidomusic.com/ja/product/overview/
これ、発売当初に飛びついたのですが、私の使い方では全く使い物にならず、長らく死蔵状態です。
- 何から何まで全てにおいてレスポンスが悪い
- 解像度がSonyの一世代前のもの。
- 一度に取り込めるファイルサイズが小さすぎる。(曲集は無理)
- 馬鹿みたいに高い。
高価なものでしたので我慢して使い続けていたのですが、一度話題作りとして本番で使用を考えたこともあります。
しかし、その本番当日の出発前、充電ケーブルを抜いて演目等の最終確認しようとした時、フリーズしまして暫く電源も入らなくなり、私からの信用を完全に失いました。笑
良いところもあります。2つだけ。
見開きA3サイズ。
これは素晴らしいです。
あと、軽い。
それでもGVIDOをお考えの方にアドバイスです。
- ストレスを減らすには3万円+税のフットスイッチを買いましょう。
- 専用カバーの取り付けですが、貼り付けという洗練の欠片もない力技です。
- カバー無しが軽さの恩恵も受けられのでオススメです。
- バッテリーは常に満タンに。スリープ状態での消費はiPadより激しいです。
- 自炊する場合、階調のあるスキャンにした方が見やすくなります。
- 高解像の楽譜を使うとモッサリが極まりますので、そこそこにしましょう。
- 公式で買った楽譜は非常に見やすいです。
- 本番で使う時は必ずバックアップを用意しましょう。
気が済みましたので、譜面台のご紹介に移ります。
RAT Stands Jazz STAND ll
折りたたんだ状態です。
ソフトケースが付属しており、肩下げも可能で、しかもしっかりとした作りで気に入っています。楽譜も入りますよ。
ブレイシングですね。笑
反らない様に補強されています。
裏面はコンサートで使う時にお客様に見せる面となりますが、このデザインは割と評判が良いです。
終演後、楽屋にこのスタンドのことを聞きに来た同業者もいましたよ。笑
一番短い状態です。
足の向きを変える事ができるのですが、最短の場合は奥に足を出さないと(画像左)不安定になります。
アルミ製の折りたたみ比べますと、その安定感の違いにテンションが上がります。
そして練習意欲が増します!笑
この譜面台の良いところは、アジャストにネジの締め付けや緩めるといった作業が必要なく、簡単に伸ばしたいだけ伸ばせ、縮めたいだけ縮める事ができるところでしょう。
もちろんスタイリッシュなところも美点です。
私は基本的に暗譜で演奏するのですが、その日のコンサートの流れやトーク内容の確認等のために、譜面台を正面からずらしたところに置くことがあります。
その時、スタンドの足を手前に向けますと、自動車のハンドルの様に譜面台が私に向かったような形になり、これがなかなかクールなのです。
荷物の多い本番当日、しかも譜面台は先方が用意してくれる事が大半なのに、わざわざ持参してまで使いたい気持ちにさせる、RAT STAND llはそんな譜面台です。