The World of Guitars
洋書, ハードカバー 144p, 297mm×247mm×19mm, 1,124g
写真: Matthieu Prier
出版: CHARTWELL BOOKS INC.
表紙: Alhambra Regal-Made (1930s), François Bastien guitar (1826)
裏表紙: Les Paul Gold Top (1954), Guitar attributed to René Voboam (17th cwntury), Gibson Tal Farlow (1996), National Chicagoan (1948), Fender Custom Blonde Telecaster (1966), Metropolitan Tanglewood Custom Acoustic (1997)
バロックギターからモダンギターまで、(図鑑+写真集)÷2といった感じの絶妙なバランスで纏められた良書です。
ギブソンやマーティンの歴史だけでなく、“リラ / ハープギター”周辺の楽器も図解されており、「The World of Guitars」という大風呂敷系のタイトルですが、看板に偽り無しといった感じです。
“歪んだ真珠”よろしく、バロック期特有の厳つい装飾が施されたものからトーレスまでの変遷を見ますと、ギターという楽器も他の楽器同様、色々なものを得た代わりに、多くのものを捨てて今日の形になったのだという事を思い知らされます。
本書の3/4辺りまでは黄土色、茶系等のギターばかりなのですが、ソリッドギターが登場する辺りで少し色彩が豊かになりますのでご安心を。
さて、アーチトップギターについてですが、これがなかなかの豊作なのです。
ロイド・ロアーF5からの系譜、そしてOther Jazz Guitar Builrdesの項目ではThe Italian ConnectionとしてD'Angelico、D'Aquisto、Benedettoがクローズアップされています。今でしたらここには先ずMonteleoneが入っていると思うのですが、本書は1997年の出版ですので、仕方ないところです。
もちろんEpiphoneやHeritageも載ってますよ。
そしてお腹が一杯になったところにGretschが出てくるパターンです。
すべてのギターファンにオススメです。