ギターを壁に掛けて2か月――見えてきた保管環境の落とし穴

ギターを壁に掛けて保管するようになって、早くも2か月が経ちました。

それまでの私は、ギターを弾き終えれば、あるいは眺め終えれば(笑)、ハードケースへ戻すという保管を基本としていました。

ケースに収めておけば、急激な温湿度の変化や埃からも守られ、少なくとも室内に出したままにするよりは安全だろう。

長い間、そう考えてきました。実際、子供たちの襲来にも何度も無傷で耐えてきました。

しかし、実際に壁掛け保管を始めてみると、ハードケースの中に収めていた頃には、あまり意識することのなかった問題がいくつか見えてきました。

今回は、その経過を中間報告としてまとめておきたいと思います。

目次

我が家の湿度環境

まず、我が家の湿度環境について触れておかなければなりません。

以前にも書きましたが、これがなかなか厳しいのです。

室内湿度が60%を超えることは珍しくなく、時には70%を超えることもあります。さらに、エアコンの内部クリーン機能を作動させると、部屋の隅では80%近くまで上昇することがあります。

壁に掛けられたギターは、当然ながら、この室内環境にそのままさらされます。本当に気が気ではありません。

ハードケースに収めていた頃にも、室内の湿度そのものは気にしていました。しかし、ギターが常に目の前にあることで、数字だけではなく、空気の流れや表面の状態まで、否応なく意識するようになりました。

エアコンの風は、思ったほど素直ではありません

壁掛け保管を始める際、エアコンの冷風がギターへ直接当たらないよう、配管の取り回しなどに制約はあるものの、設置位置については十分に考えたつもりでした。

しかし、風というものは、こちらの設計どおりに素直に進んではくれません。

吹き出した風は壁や天井に当たり、反射し、わずかではあるものの、ギターへふわふわと流れてきます。

あまり神経質になりすぎないようにはしていますが、完全に無視できるかといえば、やはり気にはなります。

そして、さらに問題となったのが、エアコンの内部クリーン機能です。これは割と深刻です。

私が使用しているパナソニックのエオリアでは、内部クリーン機能が作動している間、風向きが正面に固定されます。

その結果、私の設置環境では、内部クリーン運転によって生じる非常に湿った風が、ギターの側面へ直接当たってしまうことが分かりました。

冷房運転中の風向きだけを確認し、「これなら直撃しない」と判断していたのですが、運転終了後の動作までは想定していませんでした。

これは、実際に設置してから気づいた落とし穴です。

甘かったのです。

ギターハンガーを取り付ける際には、通常の冷暖房運転だけではなく、内部クリーン、除湿、送風など、エアコンが取り得るあらゆる動作を確認しておいた方がよいと思います。少なくとも、私と同じくらい神経質な方は。

側面がほんのり湿っています

さて、問題のエアコン内部クリーン運転です。

ギターに触れてみると、そのクリーン運転時の風が当たっていたと思われる側面が、ほんのり湿っていることがあります。

もちろん、水滴が付くほどではありません。しかし、触れば明らかに分かる程度には、表面に湿気を帯びています。

掛かっているギターがすべて辻四郎であれば、私もそこまで神経質にはならなかったかもしれません。GEM-Bには、多少のことでは動じない頼もしさがあります。

しかし実際には、塗装のデリケートなギターも同じ壁に掛けています。

ただちに何かが起こるわけではないのでしょう。しかし、これが毎日のことだと考えると、なんとも言えない気持ちになります。

やはり、気が気ではありません。

私の取った対策

そこで私が取った対策は、ずばり、エアコンの内部クリーン機能をオフにすることでした。

根本的な解決ではないことは、私も理解しています。

しかし、とりあえず目の前の不安は取り除きました。

問題を解決したというより、問題が発生する機能そのものを止めたわけです。実に分かりやすい対策です。

カビですか?

まあ、今はその話はいいでしょう。

部屋の隅の安全圏

さて、その一方で、部屋の隅には「自分たちは安全圏にいる」とばかりに、何本かのハードケースが静かに佇んでいます。

その中にはドライフォルテを入れているケースもあり、ケース内部の湿度については、それなりに気を配ってきたつもりです。

しかし、あらためて考えてみれば、ハードケースは密閉容器ではありません。

蓋を閉じれば、外の空気から完全に隔離されるような気がします。しかし実際には、ケースの合わせ目もあれば、金具の周辺にもわずかな隙間があります。開閉するたびに、室内の空気も入り込みます。

では、室内の湿度が60%、70%、時には80%近くまで上昇したとき、ハードケースの内部はどの程度その影響を受けているのでしょうか。

外気の変化をある程度は和らげているのでしょうか。

それとも、時間差こそあれ、結局は室内と同じ湿度へ近づいていくのでしょうか。

また、ケースの構造や気密性、収納されているギターの大きさによって、その変化に違いは生まれるのでしょうか。

これまで私は、ハードケースの中を漠然とした「安全圏」として扱ってきました。

しかし、安全だと思っている場所ほど、案外きちんと確かめたことがありません。

次はハードケース内部の湿度を測ります

まずは、時間ごとの変化を記録できる温湿度計を複数用意し、室内とそれぞれのハードケース内部を同時に測定することにしました。

機器が届き次第、検証を始めます。

果たしてハードケースは、室内の湿度変化からギターをどの程度守っているのでしょうか。

それとも、単に変化を遅らせているだけなのでしょうか。

その結果については、あらためてご報告したいと思います。

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